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雑
誌創刊にいたるまでの流れ re:warから人々にremindさせたいこととは? ------------------------------------------------------------------ 『戦争』というテーマで雑誌を作る時、撮影者がどんな眼 差しを持って戦争と向き合って来たのかを、人々が知ることはとても重要だと思って来ました。人々が目にしている写真の中にはセンセーショナリズムに覆い隠 され、問題の本質が見えなくなる、或いはごまかされて人々が誤解するものも多々ある様に思います。そして、そうした『伝えられ方』に違和感を覚えずにいら れませんでした。そこで、敢えて『戦争』をテーマにしたいと思いました。 日常として存在する『戦争』の姿を、この雑誌を通して人
に感じて欲しいと思い編集に当たりました。3人の写真からは、大きな爆撃音だったり、人々の叫び声ではなく、『戦争』の中にある静けさ、人々の心の声が伝
わってきます。この3人の写真家が被写体と共有した時間の中から浮かびあがってきた、戦争の中で生きる一個人のドラマを感じることが出来ます。そうした距
離感が写真に表現されていて、それを実際のものと感じれた時、『戦争』は遠い世界で起きている『絵空事』ではない現実のものであるととらえることが出来る
のではないかと思っています。 質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |
雑誌創刊にいたるまでの流れ reminders project発足の経緯と活動について ------------------------------------------------------------------ 「この人の写真を多くの人が見る機会があったらいいだろ うなぁ」と感じる素晴らしいフォトジャーナリストと出会う事が度々ありました。 しかし、そんな彼らのほとんどがフリーランスと言うス テータスで、副職を持って写真を撮る事を続けていたり、社会的に写真家としての業績がないと判断されたり、取材の甲斐なく発表する場がなかったりという経 験をしていました。 そんな状況の中、彼らの発表する場を作る必要性を感じ、 以来、その部分に力を入れて活動して来ました。重点を置いた理由は、人々になんらかの形で伝えるということをして初めて彼らの役割が意味を持ってくると 思っているからです。そういう意味で、Reminders(「思い起こさせる(或いは気付かせる)人・物・事の意」) projectと名付けました。Remindersは被写体であり、写真家であり、それを見た人々でもあると言う思いを込めています。 それに加え、各国地元で活動する写真家たちとの付き合い
の中で学んだ事から、『広く伝える』『様々な視点を求める』事を基本とし、発表の拠点やスタイル、写真家の国籍、キャリア等にこだわらず活動しています。
質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |
雑
誌創刊にいたるまでの流れ 雑誌発行という形をとった経緯について ------------------------------------------------------------------ 2003年、かねてから、一度会ってみたいと思っていた
亀山亮と話す事が出来ました。彼に興味を持っていた理由は、フォトジャーナリズムの世界で、色々と方法を模索しながら、型にはまらないスタイルで写真の発
表を実践していたという点でした。 資金的余裕がないという理由で、発表する場がないから 作ってしまおうと立ち上げたのがウエブサイトでしたし、これからを考えた時、ウエブサイト、あるいはCDRやDVDなどで出来る事の可能性の方が興味もあ りました。こうしたメディアを使う事で、発表の媒体を確保出来ると思ってきた私にとって、雑誌を創刊するというのは非常にリスキーに感じましたし、実のと ころ、予想外の提案でもありました。 そんな迷いを感じつつも、雑誌創刊の話しが進む中で、誰
とやるか?と言う話しになり、仲間としておりにつけ助け合ってきた、後藤勝と佐々木康が参加する事になりました。 質問への回答
reminders projec
後藤由美 文中敬称略 |
雑
誌創刊にいたるまでの流れ どのような環境でre:warは制作されていたのか。 ------------------------------------------------------------------ 大抵、個性の強い者同士が、ものを作ろうとすると、うま
く行きません。と言うのも、妥協を許せないからだと思うのですが、この雑誌を作るにあたって、資金に限界があり妥協しなければいけない部分も出てきまし
た。後藤勝、佐々木康はカラーで写真を撮っていて、亀山亮だけがモノクロです。この雑誌を4色刷りに出来たら、更に深みのある誌面上の表現が可能になりま
すが、今回は、それが出来ませんでした。しかし、この3人は、「それでも良い。自分たちが出来る所からはじめればいいじゃないか」と言ったのです。この雑
誌創刊に向けて気持ちを一つにした彼らの裏打ちされた強さを感じました。それぞれの写真家が、技術的な「見せる部分」に個性やこだわりを持ち出して来た
ら、この雑誌企画は前に進まなかっただろうと思います。お互いの写真の力を信じて、建設的な妥協をする事によって、雑誌を出す為に信念を一つにする。
創刊号では、英訳、広報、詩の寄稿、DTPに至るまで、 プロジェクトのよびかけに有志で参加してくれた仲間数人が参加してくれています。編集作業はタイ、日本、カンボジアとばらばらに別れての作業が進められま した。タイでの印刷は資金的な事情と、編集者がタイにいる為です。 質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |
雑
誌創刊にいたるまでの流れ タイトル「Re:War」には、どんな意味が込められています か? ------------------------------------------------------------------ “war”に対する、返信であり(reply)、
“war”について(regarding
to)の意味を込めています。この雑誌を通してReminders
Projectが、敢えて創刊号のテーマを『戦争』にした理由を表現出来たらと思っています。 質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |
雑
誌創刊にいたるまでの流れ 3人の写真に共通するもの(あるいは違いや個性)について ------------------------------------------------------------------ 本来群れる必要のない一匹狼的な存在感があり、それぞれ 強力な写真イメージで人に語れる写真家であるという部分が共通していると思います。と同時に、人間としても非常に魅力的な3人です。 『報道写真家でありながら同時に、優しい心を失わないで いることの難しさについて』ロバート・キャパが著書の中で自問自答している箇所があります。これは、プロジェクトを進めていく中で、いつもことあるごとに 思い出す言葉です。 人が死んだり傷ついたりしている目の前にある現実と、自 分自身の存在理由の間で揺れ動きながら作られたストーリーには、心にじわじわと染みこんで来る後味の様なものがあるのではないかと思います。 人の弱さを知った者が持つ、人としての強さと、一見して
感覚にまで伝わる写真の強さ、こうした部分を持ち合わせているという点が彼らに共通していると感じています。 質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |
雑
誌創刊にいたるまでの流れ WEB等ではなく、雑誌だからできること、したいことについて ------------------------------------------------------------------ 雑誌という媒体に変わることによって、特にこれをした い、これが出来るというのはありません。 今後の刊行テーマとして考えているアイデアは何点かあり ます。それぞれ刊行の際に取り上げるテーマが異なると思いますが、共通しているのは、被写体になった人一人の生き様が、一人の個性的な写真家の手法(取 材、撮影において)を通して、表現されるストーリーを見ていただく媒体でありたいと思っています。 一枚の平面写真から被写体と写真家の間に流れている繋が りの様なものが人々の五感に問いかける様な、そんなフォトドキュメンタリーを掲載していきたいと思っています。 加えて、そういう眼を養う為の素材として、新しいメディ
アを一つ作ると言う挑戦でもあると思っています。 質問への回答
reminders projec 後藤由美 文中敬称略 |